文書の整形

ここではちょっとした数式と、リスト・表など、文書を整形する方法を解説します。


数式

LaTeX における数式には、大きく二つのタイプがあります。一つはこのように 2 + 2 = 4 本文中に入る数式。もう一つは

2 + 2 = 4

このように独立して入る数式です。ここでは前者を「インライン数式」、後者を「ディスプレイ数式」と呼びます。

二種類の数式

インライン数式

インライン数式を使うには、次の3つの方法があります。

これを本文中に入れるだけです。この方法はいわゆる数式を使う時ばかりでなく、ちょっとした添字を付ける時などに便利です。例えば「こんなの2とかこんなの2とか」と書きたい場合は「こんなの${}^{2}$とかこんなの${}_{2}$とか」というソースになります。

ディスプレイ数式

ディスプレイ数式を使う方法も3つあります。

これらを使うと、数式は独立した行にセンタリングされて印刷されます。また3番目の equation 環境では、数式に番号が振られます。

簡単な数式の書き方

まずは四則演算。+ − × ÷(の、それぞれ半角の奴)は、数式モードの中で + - \times \div と書きます。分数(上下に分けて書く場合)は \frac{分子}{分母} または {分母 \over 分子} と書きますが、スラッシュで区切って書く場合は / をそのまま使う事が出来ます。階乗は {ax}^{2} の様にします(インライン数式の所の上付きと同じ)。ルートは \sqrt[添字]{ルートの中身} と書きます。


諸般の事情により (^^;; 取急ぎ表の説明を。罫線を含む表の作成には tabular 環境を使います。基本的な表の作り方は次のようになります。

\begin{tabular}{COLS}
1行1列 & 1行2列 & ・・・ & 1行 n 列 \\
2行1列 & 2行2列 & ・・・ & 2行 n 列 \\
  :
n 行1列 & n 行2列 & ・・・ & n 行 n 列 
\end{tabular}

COLS には、列指定子と呼ばれる文字を、列の数だけ記述します。列指定子には次の物があります。

また、tabular 環境の中では次のコマンドが使えます。

\vline
vertical line。"|" と同様に縦線を出力します。
\hline
horizontal line。表の横幅一杯に横線を出力します。二つ続けると二重の横線になります。
\cline{col1-col2}
col1 番目の列から col2 番目の列までの横線を引きます。
\multicolumn{num}{col}{item}
このコマンドが書かれているセルから、右へ num 個のセルをつなげて一つにします。col には列指定子のうち r, c, l のうちのどれか一つと、| と @ 表現が使えます。item にはセルの中に表示する文字列を書きます。

さて、これで表が作れます(出力サンプルとそのMac 用ソース)。

\documentstyle{jarticle}
\begin{document}

\begin{tabular}{|c|p{4cm}||l|r}
\hline
\multicolumn{4}{c|}{表なのですよ。}\\
\hline \hline
1行1列です。 & 1行2列 & ・・・ & 1行 n 列 \\
2行1列 & 2行2列なの。 & ・・・ & 2行 n 列 \\
\cline{1-3}
  :  &&&\\
\cline{2-4}
n 行1列 & n 行2列 & ・・・ & n 行 n 列じゃ。  \\ \hline
\end{tabular}

\end{document}

無理矢理いろんなコマンドを使ったので変な仕上がりですが、この例を良く見れば大抵の表は作れると思います。


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satodai@dog.intcul.tohoku.ac.jp