パチンコを(ほとんど)やった事がないと,パチンコ関連の知識は「玉を打って穴に入ると玉が増える。良く分からないけど大当たりとか言うのがあって,儲かる事もあるらしい」くらいのモノではないかと思います。そこで,パチンコを全然知らない人のために,現在主流となっていると思われる機種について一通り説明しておきます。
パチンコは有料で借りた玉を打って,特定に穴に玉が入るといくつか玉が出てくる,そして出て来た玉は換金できるという遊びです。
貸玉は(おそらく全国共通で)1 発 4 円で,現金貸玉機だと 100 円単位(つまり 25 発)で借りる事が出来ます。しかし現在は CR 機(プリペイドカード専用機)が主流になっていて,この場合の貸玉は 500 円(125 発)単位になっています。ちなみにプリペイドカードには 2000 円,3000 円,5000 円の3種類があります。
さっき「出て来た玉は換金できる」と書きましたが,正確にはパチンコで換金する事はできません。玉と交換できるのはあくまでも景品だけです。ただしある種の景品(特殊景品と呼ぶ)は,パチンコ屋のすぐ隣くらいに買い取ってくれる店(いわゆる換金所)があります。特殊景品にはペンダントトップやグリーンマーカー,文鎮などが使われる事が多いようです。1000 円で買い取ってもらえる特殊景品が玉何発で交換できるかが換金率になる訳ですが,仙台では一発 2.5 円換算の店が多いです。つまり 400 発で 1000 円分の特殊景品一つです。ただし最近は等価交換,つまり貸玉と同じ一発 4 円換算(250 発で 1000 円分)の店も増えて来ました。
パチンコ台は,最近はかなり複雑な機能が追加されたモノが普通になっています。たいていの機種には真ん中やや下に「スタートチャッカー」と呼ばれる穴があり,多くはチューリップ(ある条件の時に穴の脇の羽根が開いて玉が入りやすくなる)になっています。このスタートチャッカーに玉が入ると,中央画面にある3つの数字が回転します。そしてこの3つの数字が揃うと,下の方にある大きな穴の蓋が開きます。普通は打った玉の半分以上がそこに入るので,玉がどんどん出て来ます。多くの機種では 9 - 10 発入るまで x 15 回くらい蓋が開きます。これが大当たりです。
スタートチャッカー以外にもいくつかの穴がありますが,こちらは単純に玉が出てくるだけです。前述の 5 & 15 というのは一つ玉が入った時にいくつの玉が出てくるかという数字で,スタートチャッカーに入ると5発,それ以外に入ると 15 発出てくるという意味です。機種によって 6 & 15 とか 5 & 10 & 15(スタートチャッカー以外の穴に2種類ある)とかもあります。
大当たりには2通りあります。一つはただの大当たりで,大当たりが終わると単に大当たり前の状態に戻ります。もう一つは「確変」と呼ばれる大当たりです。この二つがそれぞれ 1/2 の確率で出現するのが「確変突入率 1/2」です。「確変」は「確率変動モード突入」の略で,この大当たりの後には大当たりする確率が5倍ほど高くなります。CR 機の普通の状態では大当たりする(スタートチャッカーに玉が一発入った時に数字が揃う)確率は 1/317 程度の機種が一般的です。これが確率変動モードに入ると 1/67 ほどになります。したがって,確変で当たるとすぐにもう一度当たる(事が多い)という事になります。また確変中はスタートチャッカーのチューリップが開いて玉が入りやすくなる機種が普通です。このため,確変中はなかなか当たらなくても玉はそれほど減りません。また,確変が続くことを「連荘」と呼びます。
ある大当たりが確変かそうでないかは揃った数字によって決まっていて,例えば奇数であたると確変,などとなっています。またただの大当たりの数字で当たったあとに数字が揃ったまま回り始めて,別の数字で止まるという機能も多くの機種にあります。これを「再抽選」と呼び,この結果,ただの大当たりが確変大当たりになることもあります。
パチンコ台には現金機と CR 機があると書きましたが,この二つの違いは現金かカードかだけではありません。現金機の方は一般的に大当たりする確率が高く,その代わりに確変突入率が低かったり(1/5 とか),一回の大当たりで出てくる玉が少なかったりします。それに対して CR 機は大当たり確率が低くなっており,その代わりに確変突入率が高く,多連荘が期待できるギャンブル性の高い機種がメインです。
中央画面の3つの数字が回転すると,一つずつ順番に止まって行きます。2つめが1つめと同じ数字で止まった時を「リーチ」と言います。リーチした時に3つめも同じ数字で止まれば大当たりなのですが,ここで客の気を引くため:)にリーチアクションというのがあります。
たいていの機種では,リーチした瞬間に画面が点滅したり音が変わったりして,3つめの数字が止まるまでの時間が長くなります。ここでしばらく待っていると,キャラクターが出て来たり画面が変わったりする事があります。これを「リーチアクションが発展した」と言います。発展する前の状態のまま数字が止まる時には,大当たりする確率は非常に低くなっていて,0.3% とか 0.1% とかの機種が多いようです。それに対して発展した場合(スーパーリーチと呼ばれる)には 30% とか 50% とかになります。スーパーリーチには数種類があって,それぞれ当たる確率(信頼率と呼ぶ)が違います。またこの発展が何段階にもなっている機種も多くて,その場合には発展すればするほど当たる確率が上がります。さらに機種によっては「このリーチアクションが出てくれば 100% 大当たり!」とか「このリーチアクションが出てくれば 100% 確変で大当たり!」なんてのがある場合もあります。
また数字が回転し始めた時に特定のキャラクターがちらっと出て来て,その場合にはリーチになる率が高いという「リーチ予告」機能がついている機種も多いです。このリーチ予告にも何種類かあって,種類によってリーチになる確率が違ったり,リーチになったら必ずスーパーリーチに発展すると言うリーチ予告がある機種もあります。